M5AtomS3UをUSB Wi-Fiドングルにする
M5AtomS3UをUSB Wi-Fiドングル(アダプタ)にするサンプルです。
対応環境
LinuxとWindowsで動きます。
ただ、私のWindows10環境だと、通信は一瞬しかできません。何らかの軽いサイトをブラウザで見られるのですがそれ以降ネットワークに繋がらなくなります。
準備
まず VSCodeとesp-idfエクステンションでM5AtomS3UのLチカのesp-idfエクステンションをVSCodeにインストール
を参考にしてVSCodeにesp-idfエクステンションをインストールしてください。
M5AtomS3UにLチカのプログラムをコンパイルして書き出す
esp-idfエクステンションをインストールしたら、SSIDとパスワードを設定してからコンパイルして書き出します。
- https://github.com/syagawa/m5-atoms3u-esp-idf-examples.git をgit cloneしてきます
- git cloneしてきたディレクトリに入り、
$ git reset --hard 0c153a72fd91f4092c91e0752f6af7d658641176
と叩きます - git cloneしてきたディレクトリ内にある、
tinyusb-ncm-wifi-usb
をVSCodeで開きます sdkconfig
を開き下記の値を書き換えます
# SSIDがABCDEFGでパスワードがPAssAbCdの場合
CONFIG_ESP_WIFI_SSID="ABCDEFG"
CONFIG_ESP_WIFI_PASSWORD="PAssAbCd"
- VSCodeの下部にあるesp32と書いてある部分をクリック
- フォルダを選択してくれと出るので、さっき作ったプロジェクトのディレクトリを選択、おそらくそのプロジェクトが表示されているのでそれを選びます
esp32S3
を選択ESP32-S3 chip via ESP-PROG
を選び、少し待ちます- VSCodeの下部にあるレンチみたいなアイコンをクリック
- ビルドが始まり、多分数分掛かります
- デバイスマネージャーを開き、ポート(COM と LPT)を開きます
- M5AtomS3UをPCに挿します
- M5AtomS3Uのリセットボタンを長押しします
- デバイスマネージャーのポート(COM と LPT)に表示されている USBシリアル デバイス(COM4) を確認します ポートが変わっている場合がありますので注意してください
- VSCodeの下部にあるCOM1と表示されている部分をクリックします
- デバイスマネージャーのポート(COM と LPT)にあるM5AtomS3UのCOMを選択します(私の環境ではCOM4となります)
- VSCodeの下部にある稲妻アイコンをクリックします
- flash methodを選べと出てくるので
UART
を選ぶと書き出します
M5AtomS3UをPCに接続して下記のようにLEDが緑色になれば成功です。
なお、他の有線LANや無線LANがオンになっていると通信をそちらで行う可能性もあるのでそちらは切ってください。
性能
Linuxでは通信はできますが結構遅いです。
またM5 AtomS3Uが積んでいるESP32-S3FN8がIEEE 802.11b/g/n-compliant 2.4 GHz にしか対応していないので、IEEE 802.11a には対応していません。
下記はUbuntu上のFirefoxで動作している動画です。
右下にM5AtomS3Uが見えて、LEDが緑になっています。 開始4秒くらいでブラウザ上のM5Stackへのリンクをクリックします、それから結構待ち、開始12秒くらいでやっとM5Stackのページが表示されます。 12秒ー4秒でページが表示されるまで8秒くらいかかってます。
Windows10での認識のさせ方
私のUbuntuではM5AtomS3Uを接続すると自動的にネットワークアダプターとして認識されましたがWindows10の場合勝手にOSが認識してくれません。
下記の方法を試してください。
- M5AtomS3UをPCに接続
- デバイスマネージャーを開きます。
- ほかのデバイス > 不明なデバイス を右クリックしプロパティを選択
- 全般タブを選択し、ドライバーの更新 をクリック
- コンピューターを参照してドライバーを検索 をクリック
- コンピュータ上の利用可能なドライバーの一覧から選択します をクリック
- ネットワークアダプター を選択し 次へ をクリック
- 製造元は Microsoft、モデルはUSBNcm Host Devise にして 次へ をクリック
- 注意のダイアログが表示されるので はい をクリックしてインストール
インストールが完了すると ネットワークが使えるようになります。
無線LANの接続がオンになっていると通信をそちらで行う可能性もあるのでそちらは切ってください。
このサンプルについて
このサンプルはespressif/esp-idfのサンプルをM5AtomS3Uで動くように変えたものとなります。